あらすじ
山で行方不明となったカップルの捜索を依頼された探偵社の女探偵が、山小屋男の手助けを得て、川に出没するようになったピラニアから人命を救うべく動き出す。
登場人物
・山小屋男(ハードボイルド)
・女探偵(解決した案件が3つくらいしかない迷探偵)
・兵器開発を指揮している軍のリーダー
・リーダーの腹心(科学者)
・観光化を推し進める、何だか偉そうなおっちゃん(社長)
感想
映画「ジョーズ」ピラニア版のようなイメージの作品。
軍に品種改良されたピラニアが川に放たれた。
人を捕食しながら海へと向かっていくピラニアと、それを必死に食い止めようとする山小屋男、女探偵との攻防が醍醐味。
最初から目的がシンプルなため、頭が疲れている時にぼーっと見ていても大丈夫な作品。
冒頭で上流に住んでいる山小屋男が、下流に住むじっちゃんから「おまえこそ、寂しくないのか?」と聞かれた時「おれにはこれ(ウィスキー)がある」と答えていたが、寂しそうな目をしていたため、これからカップルを探しに来る女探偵とくっつくなと思えた。
品種改良されたピラニアを1人で飼育していた施設の科学者が、山小屋男と女探偵に責められている時、淡々と自分の考えを述べていたが、ボートが転覆してピラニアに襲われそうになっている子供を助けるために、迷わず川へ飛び込んでいく姿を見て、後悔や責任を感じていたことが伝わってきた。
山小屋男と女探偵が脱獄するとき、看守のズボンを脱がせるのだが、2人が車で逃走中にカフェから出てきた保安官の顔面に看守のズボンを投げつけて通り過ぎたのが面白かった。
ピラニアを兵器として開発していたことを隠蔽して、秘密裏に処理しようとする軍のリーダーと、その腹心がどこかの政治家とよく似ていた。
裏のやり取り→上層部「何を聞かれても、とりあえず知らんと答えとけ」
政治家「しょーちしました!」
メディアとのやり取り「裏金について何か一言」
政治家「ぼくは何も知りません!」
ー指揮していた軍のリーダーはピラニアに捕食され、腹心は生き残ったー
ピラニアはあまり描写されていないが、出没時の定番BGM「ブクブクブクブクブク」が怖い。
また、ピラニア目線で川の中から人のおしり(普通ならただの痴漢行為だな)や浮輪などを映し出しているところも緊張感を演出していた。