あらすじ
アマゾンの開拓をしていて消息を絶った父を探すため、姉弟が現地で人を雇い、父の救出に向かうというもの。
感想
物語中に出てくる「ジャングルの心臓」と「森林伐採を許さない、アマゾンの守り神であるクルピラ」の設定が独特すぎて、アマゾンに詳しい人でないとピンとこないような気が・・・。
毒ガエルに足を噛まれた現地案内人が「毒が全身に回る前に足を切ってくれ」と言って騒いでいたが、私がその場に居たら、言われた通り、即刻ぶった切っていたと思う(結局は先住民が現れて血清をもっていたため、毒は無効化された)。
アマゾンの生物は期待したほど出現しなかったが、所々で姉弟たちを襲ってくる。
因みに、ピラニアが案内人や船底を襲うシーンがあって気づいたことがあった。
まず、ピラニアが人を襲うというのは、様々な映画により誇張されたものであって、実際はそこまでの危険はないらしい。
この映画ではピラニア含め、アマゾンの生物たちがとことん、姉弟たちに襲いかかってくる。
それはもしかしたら「自然破壊を進める侵入者たちを排除するためにクルピラに操られた生物たちが狂暴になって、姉弟たちに襲いかかってくる」という設定だと解釈すれば、ピラニアの不自然な強襲にも説明がつくと思った。
人間関係でいうと、嫌いな人(姉弟たち)が場に入ってきたときの受け入れない雰囲気(アマゾンの森林)や、言動が攻撃的になる人(アマゾンの生物たち)のような感じ(・・・完全にパワハラだよな)。
そして、姉弟たちがクルピラを崇拝する先住民に捕えられて殺されそうになった時は、巨大グモが姉弟たちを救ったりと、クルピラに敵対する勢力がいる点も、人間社会と酷似していて見どころがあった。
ただ、パニックアクション好きな、例えば「センター・オブ・ジ・アース」のような世界観を期待して視聴した私としては、怪物の出現率と時間が短すぎて物足りなかった。
まあ、物語を端的に言えば、男には「オープン助平」と「ムッツリ助平」の2種類が存在する。
事故や病死に見せかけて、関係者を追い詰めていく「ツタンカーメンの呪い」を「ムッツリ呪い」だとすれば、ガンガン仕掛けてくる「ジャングル・ツアーズ」は「オープン呪い」と言えるだろう。