登場人物
・アーマド(バクダッドの王)
・アブー(バクダッドの盗賊、アーマドの友)
・ジャファル(アーマドを裏切り、バクダッド王となった大臣)
・王女(バスラの王女)
感想
アーマドがハールーン=アッラシード王の孫で、ソロモン王の2000年後という台詞から、9世紀くらいのアッバース朝時代のお話と思われる。
「オスカーを3回受賞している」(?)というAmazonプライムのキャッチコピーにつられて観た作品。
メインキャストの目力が凄かった。
アーマドが冒頭で王位に就いていた時の「つまらなそうな目」から、脱獄して自由を手に入れた時の「生気を宿した目」、王女の初登場シーンの「つまらなそうな目」から、アーマドとの愛を手に入れた時の「生き生きした目」、王女とその父王の会話を盗み聞きしていたジャファルが「2人の本心を知った時の目」等。
脱獄計画とその先を話している時の、アブーの夢のある話し方が良かった(当時の牢獄って、アトラクションみたいだな・・・)。
物語の後半で瓢箪から出現した巨人が、ただの「お相撲さん」みたいだった。
お相撲さんが笑うたびに岩がボロボロ崩れるのが煩かった。
お相撲さんが「千里眼の目」を盗りに行くアブーを見送るとき「英雄にも盗人にもなれるぞ」と言ったのは、盗りに行くために課題をクリアしていかなければならず、かつ現地人ではそれができなかったためだと、彼が千里眼の目を獲ったときに跪く現地人を見て思った。
課題の1つである巨大グモとの戦いで、クモの糸を切って、下の海で落ちてくる獲物を狙っている巨大タコに、巨大グモを喰わせたところなど、アブーは身のこなしが軽く、利発な少年であった。
冒頭シーンの詩が、ラストシーンに繋がっているのが、アラビア系らしい設定だと思った。
それにしても、アーマド王はジャファル大臣の横暴のせいで民から恨まれていて、不運だなーと思った。
似たようなことが現代社会でもあるような、私なんか、話の流れ上、思ってもいないことに対して微妙に話を合わせただけで、周りからそういう目で見られて、エラい目に遭ったことがある(私は別にそう思ってないよ・・・)。