あらすじ
白いものを見ると恐怖するグレゴリー・ペックが、恋仲になった精神科医のイングリッド・バーグマンとともに記憶を探るための旅に出る。
感想
マイケル・チェーホフの演技が見られる数少ない作品の1つ。
イングリッド・バーグマンやグレゴリーペックも彼の教え子(Wikipedia)らしい。
演技はチェーホフは相手を細かく観察しながら台詞を言っていて、ペックはどっしりしており、バーグマンはメッチャ早口だった(あれだけテンポを上げても余裕で台詞を相手にかけたり、表情の変化が細かく変わるのはすごく鍛えられている)。
バーグマンとペックは感情が全て目に宿り、特にバーグマンは非常に分かりやすかった。
物語はヒッチコック監督らしく、たくさんの暗示が出てきて、簡単に答えを発言させない所が面白い(仮に暗示に気づかなくとも、設定が秀逸であるから楽しめる)。
モノクロ映画でも映像は見やすかったが、バーグマンが早口(精神科医一筋の役作り?)だから吹き替え版で見た方が分かりやすいかもしれない。
弟子と一緒に共演できることが素晴らしいし、チェーホフはスタニスラフスキーと一緒に演劇の研究をしていて、現代の演技法の源流となっていることに歴史を感じる。